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PROFILE
Text / Rie Miyata
宮田理江
（ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター）多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報などを発信。リアルトレンドを落とし込んだ着こなし提案も得意とする。コンサルタントとしてのビジネスも手がけ、企業向け提案、セミナー、イベント出演も多い。
イージーエレガンスが今の気分 ホームドレスで日常にうるおいを
イージーエレガンスが今の気分 ホームドレスで日常にうるおいを
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ステイホームが長引いて、カジュアルな部屋着にもやや飽きを感じるようになってきました。「服の力」を借りて、ポジティブな気持ちを引き出すには、フェミニンなマキシ丈ワンピースが役に立ちます。「家でワンピース」は意外に思われるかもしれませんが、実は「Home Dress（ホームドレス）」と呼ばれる、世界的なビッグトレンド。身体を締め付けず、穏やかな気分をキープしつつ、おしゃれマインドを呼び覚ましてくれるマキシ丈ワンピースはニューノーマル時代の新しい普段着。ご近所への外出や在宅勤務でのリモート会議などにも、いちいち着替えなくて済みます。オールシーズンで着回しやすい新作が「ガリャルダガランテ」にそろいました。
(c)Rie Miyata
ワンピースにはもともとドレッシーでたおやかな雰囲気があるので、ムードをずらすアレンジを使って、こなれ感を引き出すコーデテクニックが有効です。ロマンティックなマキシ丈ワンピースに引き合わせたのは、ミリタリー調のゴツめブーツ。足元にボリュームのある靴を迎えると、めりはりが加わります。さらに真っ赤なライダースジャケットを重ねて、スパイシーに寄せました。ムートンの朗らかな表情も上乗せされて、ソフト×タフの趣深いテイストミックスに仕上がりました。出番が多く、着回しパターンが多彩なマキシ丈ワンピースは、まるで自分の「分身」のような存在。近頃のように、いろいろと折り合いを付けていくしかない状況でも自分らしく過ごすには、タフにしなやかに暮らす自分に寄り添ってくれる「ホームドレス」が頼りになります。１年を通じて、自然体の生き方をサポートしてくれそうなマキシ丈ワンピースで日々の装いにうるおいと安らぎを加えてみませんか。
ジャンパースカートで欲張りな「通年レイヤード」に
ボディを締めつけない、ふわっとしたシルエットのワンピースは上々のゴキゲン気分に誘ってくれます。ベストとスカートがつながったようなジャンパースカートは、ニットトップスの上から重ねて様になるから、さらに伸びやかな着心地です。
こちらのジャンパースカートはショルダー部分が太めなので、肩からずり落ちる心配はありません。袖ぐりがたっぷりしているので、腕がストレスフリーで動かせる快適シルエット。レイヤードで着ても楽ちんです。
袖のないベスト形のおかげで、上半身が「すっきり見え」するのも、大人顔ジャンパースカートのよさ。トップスとの相性を選ばないので、シャツともカットソーとも組み合わせられます。
程よく裾が広がった、フェミニン感を漂わせる美シルエット。Ｖネックのシャープな印象がすっきりした着映えを演出してくれます。Ｖゾーンが深めなので、シンプルなタートルネックでもしっかり決まります。ジャンパースカートと色をずらして、カラーコントラストを際立たせるのがおすすめの着こなしです。
袖がないから、半袖、七分袖、長袖などのトップスを季節に応じて選んで、ほとんどオールシーズンで着続けられる重宝ウエア。服を増やしすぎたくない人にもおすすめです。ボウタイ・ブラウスに重ねれば、レディーライクな装いに仕上がります。春から先はレース生地やシアー（透ける）素材のトップスと合わせて、伸びやかな着心地のイージーエレガンスなコーデに。
太めのストラップは、バックコンシャスなムードも演出してくれるから、楽ちんでありながら手抜きファッションに見えないところもうれしいポイント。ドレープの自然な動きが気負わない雰囲気を演出。サイドのボタンが背中側に少し回り込んでいるところも、表情を深くしています。
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服を縫い上げてから染める「ガーメントダイ（製品染め）」のおかげで、全体の色なじみが自然で、味わいの深い風合いに。色はピンクがかったベージュと、グレーとカーキを帯びたライトグリーンが用意されました。手洗いOKのコットン100％ならではの、さわやかな肌触りです。ピンクベージュには白のインナーで合わせると、大人ロマンティックなムードで着こなせます。
適度な張り感を帯びたコットン生地が使われているから、シルエットが崩れません。腰から下にゆったりしたドレープが備わっているので、自然な着やせ効果を発揮。脇に提げたビッグトートバッグと裾の下からのぞく足首が細感を印象づけてくれます。
着こなしのコツは、足元にもあります。優しげなフラットシューズで合わせることで、程よいエフォートレスなムードがプラスされます。春らしく軽快にまとめたいなら、スニーカーを引き合わせて。夏にはサンダルやオープントゥで「靴でムードメーク」をしてみましょう。
アイロンがけ不要のイージーケア素材は洗濯回数が多くなる夏場に向けても重宝。窮屈感や面倒くささを嫌う「コンフォート（心地よさ）」がおしゃれの基本ムードになる中、着こなしにもケアにも手間がかからず、使い勝手のいいユーティリティウエアは、ワードローブの頼れる味方になってくれます。360日「通年レイヤード」スタイルを楽しんでみてください。
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「つやめき×華奢見え」の極上キャミソールワンピース
先にご紹介した新しいコーデの常識になりつつある「通年レイヤード」は、気分と気温に合わせて、自在に重ね着を組み立てる着こなしプランです。季節をまたぐアレンジが可能になるうえ、温度や天気がますます不安定になっている今、手持ち服を賢く使い回せるスタイリングとして、日本でもファンが増えています。
サテン生地で仕立てられたキャミソールワンピースは「通年レイヤード」にうってつけのアイテム。インナーに着るアイテムのチョイス次第で、どのシーズンにも出番が待っています。
ヴィンテージ風の質感を帯びた、サテンのつやめきで、装いにフェミニンと品格を寄り添わせて。極細のショルダーストラップが華奢感も醸し出します。ポリエステル100％のキャミソールだから、着心地はライトなうえにイージーケア。気持ちまで軽やかになれそうです。
シルエットにゆったり感があるので、ボディにフィットしたカットソーに重ねれば、めりはりが出ます。スレンダーな印象も際立ちます。下に着るトップスを選ばないのも、この包容力がある、伸びやかシルエットならでは。
トップスでムードを様々に変えるスタイリングが着回しレパートリーを広げてくれます。シンプルな長袖カットソーに重ねて、エフォートレスな雰囲気で着こなしたり、きちんと感の高いシャツに合わせて、大人っぽく整えたり。デコルテから両腕にかけて、健やかに露出できるから、トレンドの「ヘルシー感」を手軽にまとえます。
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色は涼やかな淡いブルーと、癖のない薄口ベージュの２色から選べます。どちらもコーデを組み立てやすい、主張が強すぎないペールトーンだから、色合わせが楽。ベーシックな黒や白とのコンビネーションにも生かせます。気分を変えて、ビタミンカラーでポジティブ感を呼び込むアレンジもおすすめです。
夏場に半袖Tシャツで合わせてもきれいめに見えるのもうれしいポイント。サテン生地のつやめきが全体に軽やかな空気感を寄り添わせています。裾に向かってほのかに広がるフレア加減が優美でやさしげ。たっぷりしたドレープが揺れ動く様はエレガンスを薫らせます。
多彩な着こなしが可能な仕掛けが肩紐（ストラップ）にあります。長さが固定されていなくて、背中側で結ぶ仕様。つまり、自分の好きな長さに調節できるわけです。
ストラップを短めに結んで、着丈を短くするアレンジもできて、裾の高さを自在に変えられます。パンツの上から重ねる場合は、裾丈を短めに整えると、レイヤードがうまく決まります。
後ろ姿でも程よいアクセントになってくれるので、結び方を変えれば、さらにアイキャッチーなバックショットに。短めに結んで、ストラップの余った端を長く垂らすと、縦落ち感を漂わせることができます。
さらっとした素材がオールシーズンでの出番を約束してくれます。暑い夏の期間が長くなる傾向にあるだけに、「１年のおしゃれを夏ベースで設計する」というスタイリングはいっそう魅力的に感じられます。
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楽ちんエレガンスがかなう「絵になる」ニットワンピース
パリやミラノから相次いで提案された「ホームドレス」は早くもブームアイテムに育つ兆しが見えてきました。名前が示す通り、おうちで着るワンピース。特にニット仕立てのタイプは、しんなりと体に沿うから、一日中、伸びやかな気持ちで過ごせます。
ニットワンピースの魅力は着心地だけではありません。ボディラインをきれいに描き出して、優美な着映えに導いてくれます。こちらのニットワンピは上半身がやさしくボディになじみ、腰から下はゆるやかに裾広がりを描く「フィット＆フレア」のシルエット。ドレッシーな雰囲気が備わり、１枚で絵になるワンピースです。
ちょっとしたお出掛けのほか、近所での用事、リモートワークでの会議参加など、マルチな出番をこなしてもらえるのも、ホームドレスの魅力。どちらも出番を選ばないチャコールグレーとアイボリーの２色から選べます。穏やかな色合いは知性までも薫らせてくれそう。
くるぶしがのぞく程度のしっかりした着丈があり、あまり素肌を見せたくない日にも役立ちます。スカートの裾に向かって流れ落ちるよう贅沢なボリューム感に、心地よいエレガンスときれいな縦長イメージが強まりました。
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背中にはボタンが縦に並んでいて、単調に見えません。しかも、うなじの下にあるボタンを１個か２個はずすと、さりげなくスリットのように見え具合が変化。近頃、おしゃれの工夫どころになっている背中側のイメージをアレンジできます。
トップス部分に適度なフィット感があるので、フレアなスカート部分とのボリューム違いがくっきり。スレンダーな印象が生まれています。上半身がコンパクトな形だから、オーバーサイズのアウターをさらっと羽織れば、軽快なレイヤードが決まります。
袖丈が少し長めのおかげで、腕が細長く映る仕掛け。いっぱいに伸ばして指先を半分ぐらい隠す着方も選べます。逆に、ひじや手首のあたりでくしゅっとたるませれば、こなれた印象を引き出せます。ポケット付きの気が利いたデザインもちょっとマスクを入れたり、ハンカチを入れたりできそうでうれしいものです。
【La Maison de Lyllis】リネンポットハット ¥13,200 BUY
少しシャリ感を帯びた、さわやかな質感がこのワンピの持ち味。羽織り物との組み合わせで、１年を通して着られるオールシーズンワンピです。着るほどに肌なじみがよくなるコットンだから、夏場の冷房対策にも便利そうで、ロングシーズン使いで着倒したくなります。
【2.718】ソフトフラットシューズ ¥27,500 BUY