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PROFILE
Text / Rie Miyata
宮田理江
（ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター）多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報などを発信。リアルトレンドを落とし込んだ着こなし提案も得意とする。コンサルタントとしてのビジネスも手がけ、企業向け提案、セミナー、イベント出演も多い。
秋トレンドのシンボルは「ボウタイ・ブラウス」 上品×グラマラスに
秋トレンドのシンボルは「ボウタイ・ブラウス」 上品×グラマラスに
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残暑が続きますが、秋の足音が近づく中、ネクストトレンドが気になる時季に。2019-20年秋冬シーズンに欠かせない注目アイテムの一つが、クラシカルなボウタイ・ブラウス。品格レディーの雰囲気をグラマラスに演出するような新トレンドにしっくりなじみます。上品さを保ちながら、首周りで華やかさを主張するという、今シーズンの演出にもぴったり。「ガリャルダガランテ」の提案する、新作ボウタイ・ブラウスを生かしたコーディネートを今のうちからインプットして、秋からの盛り上がりに備えておきましょう。
(c)Rie Miyata
ボウタイ・ブラウスの古風で貴婦人ライクなイメージは、2019-20年秋冬シーズンに盛り上がる「ブルジョワシック」（富裕層の良家令嬢）のテイストにぴったり。スタイリングにあたっては、グラマラス感やリッチさを際立たせるアレンジを意識して。こちらはボウタイの縁（ふち）と襟周り、袖口にフリルが施された贅沢なブラウス。ゴールドのジャガード織り模様のパンツと合わせて、貴族風のグラムな装いに整えました。華やかでありながらも、縦長のすっきり姿にまとめています。ボウタイ・ブラウスは昔からあるアイテムですが、今シーズンは今回ご紹介したように、長く垂らしたり、カジュアルアイテムと合わせたりと、着こなしがアップデートされています。着回しパターンが広がって、出番も増やせるから、秋を待たずに試してみては。
結びと垂らしを使い分け レディーとダンディーの融合
お約束のリボン結びをあえて封印して、このように長く垂らすと、ボウタイに伸びやかなムードが備わります。視線を縦に誘うので、着姿がすっきり見える効果も引き出せます。
もちろん、リボン結びでシックな雰囲気を濃くする使い方が基本だから、結び目の「あり・なし」を自在に使い分けて。気分やシーンに応じた着回しパターンを選べます。
袖口にふんわりとボリュームを持たせた「袖コンシャス」は、優美なイメージを強調してくれそう。華奢感を印象づけやすいのも、たっぷり袖の長所です。
上品でクラシカルなボウタイ・ブラウスに、あえて引き合わせたいのは、別ムードのデニムパンツ。正反対ともいえそうなコンビネーションが生きて、上下のコントラストがくっきり。適度な「ずれ感」が大人っぽさを演出してくれます。
秋冬トレンドのアイコン的なウエアだけに、１枚だけで新シーズンの気分を先取りできるのが、ボウタイブ・ラウスのよさ。ボトムスにパンツを迎えると、性別にとらわれない「ジェンダーレス」のテイストに仕上げられます。
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ざっくりニットベストをオン エレガンスとやさしげ感が調和
このようなざっくりニットベストを重ねても、ボウタイ・ブラウスの醸し出すエレガンスのおかげで、ノーブルな風情を保てます。ニット特有の朗らかさが加わって、全体がこなれたたたずまいに。
アラン柄のニットベストは、ゆったりしたオーバーサイズだから、ボディがコンパクトに映る仕掛け。ブラウスの「袖コンシャス」も隠しません。
立体的な編み地は、手編みならではの表現力を感じさせます。襟や裾は相方を変えて、表情を深くしています。片側だけに切れ込まれたサイドスリットが目を惹きます。
ボウタイは背中に垂らす使い方も試せます。色味や素材感の異なるホワイト系のレイヤードはやわらかく調和。どことなくアンニュイな雰囲気も醸し出せます。
晩夏から初秋という、温度感が微妙な時季は、服選びに苦労します。このタイミングを乗り切るうえで重宝するのが「ゆったりベスト」という、ありそうでなかなかないアイテム。まだ暑い時期はＴシャツにオン。秋から先はとろみブラウスとのマリアージュで、冬ニット登場までの狭間をしっかりサポートしてもらえます。
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黒のワントーンに質感ずらし クールな「大人カッコイイ」姿に
黒のボウタイ・ブラウスはエレガンスとモードが融け合う着映えに導いてくれます。シルエットのやさしげ感と色のクールさが響き合って、「大人カッコイイ」のムードに。ブラウスの首元ボタンをはずして、マニッシュ感を強める小技も効果的です。
黒のデニムパンツで合わせ、異素材ミックスが光るコーデに。黒系のワントーンですが、風合いが大きく違うので、全体がこなれて映ります。とろみブラウスの品格ムードが引き立つ組み合わせです。
全体がスタイリッシュな見え具合の分、小物で別の雰囲気を添えやすくなっています。たとえば、ファーでくるんだようなバッグでやわらかいイメージをプラス。穏やかなテイストが際立ちます。
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ボウタイ・ブラウスの本領を発揮してもらうなら、ボトムスもクラシカルなスカートを選びましょう。ブラウス本来の古風で正統派の雰囲気を強調できます。
「一工夫」が凝らされたタイプが新鮮です。こちらのラップスカートは、クラシカルなシルエットなのに、チェック柄のアシンメトリーが効いて、意外感のある見え具合。地色のグレーが、黒のブラウスを一段とシャープに見せています。
色数を抑えながら、柄や質感で動きを出すのは、全体を品格ムードでまとめる賢い知恵。ウエストのダブルバックルもアイキャッチー。
ボウタイを背中側に垂らして落ち感を演出。グレーのスカートに重なって、ボウタイの縦長イメージがさらに強まっています。縦に伸びる直線イメージがスカートのプリーツとも響き合って、スレンダーな印象が濃くなる仕掛けです。
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細長シルエットを強調 羽織り物でムードチェンジ
ボウタイ・ブラウスならではの気品を生かすには、タイトスカートとの組み合わせや役立ちます。縦長シルエットを印象づけるうえでも、メリットの大きいコンビネーションです。
落ち着いたチェック柄をあしらったタイトスカートは、お仕事ルックにもなじみます。ボウタイを長く垂らして、スカートにかぶせるのが、上手な着方。縦落ち感をアピールしやすい小技です。
お仕事以外のシーンでは、羽織り物次第でムードを変えられます。たとえば、このようなデニム生地のオーバーシャツをジャケット感覚で肩掛けすれば、こなれたムードに。エレガントなボウタイ・ブラウスにカジュアルなデニムシャツのミックスコーディネートです。
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