FASHION JOURNALIST RIE MIYATA TREND TIPS Vol.20 | パル公式通販サイト

PROFILE

Text / Rie Miyata

宮田理江
（ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター）

多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報などを発信。リアルトレンドを落とし込んだ着こなし提案も得意とする。コンサルタントとしてのビジネスも手がけ、企業向け提案、セミナー、イベント出演も多い。

春は「シャツワンピース」で、賢くおしゃれに着回し

春は「シャツワンピース」で、賢くおしゃれに着回し
春から先の装いは、軽やかな着映えで気持ちまでリフレッシュしたくなります。ゆったりした着心地のシャツワンピースは薄着で過ごしたい春夏にうってつけのアイテム。着ていて楽ちんなのに、ルーズに見えにくいのは、シャツならではの「きちんと感」があるから。シーンを選ばない点でも、出番が多くなるシャツワンピースの新作がガリャルダガランテにお目見えしました。テイスト、マテリアル（素材）、モチーフ（柄）という３つのキーワードに沿って、それぞれの魅力を確かめていきましょう。

ワークウエアの雰囲気を写し込んだ装いが盛り上がっています。本来の作業着風ムードを薄めつつ、飾らない風情を帯びた着映えはアウトドア気分にも通じるとあって、脚光を浴びるようになってきました。

カーキはワークウエア風の装いになじませやすい色。近い色味のハットとフリンジ付きシューズを組み合わせて、少しずつ濃さが異なる「トーン・オン・トーン」でまとめました。サンドカラーを主体にした、砂漠を思わせるようなムードに。

チャコールグレーのシャツワンピースはクールな印象。裾のボタンを数個開けて、レギンスをチラ魅せすれば、軽快な見え具合に。大人の縦長レイヤードを印象づけてくれます。ゴールデンウイークから夏休みにかけてのレジャーや旅行にも重宝しそう。

着丈が長めのシャツワンピースは、裾が広がりにくい分、すっきりした着映えに。共布のベルトでウエストマークすればめりはりを演出できます。ダイナミックにアレンジするなら、前を開けてライトコート風に羽織ったり、シャツ部分を腰に巻いてスカート使いにしたりといった着こなしも楽しめます。

今春夏は世界的にリネンが主役。ナチュラルな風合いは、気負わない自然体の着こなしに誘います。肌当たりがさわやかなリネンは、汗ばむ季節を心地よく過ごすうえでも重宝な素材と言えるでしょう。

夏場は装いが1枚になることが多いから、手抜きやルーズに見えがちになることも。シャツワンピースであれば、シャツ特有の「きちんと感」が生きて、節度を感じさせてくれます。

涼やかな印象を引き立ててくれそうな淡いスカイブルーのシャツワンピースにグレーのレギンスでレッグラインをシャープに引き締めて。夏にレギンスを穿いても、リネンシャツのおかげで暑苦しく見えません。

ベージュのシャツワンピースに、デニムパンツを重ねれば、大人ボヘミアン風に見せられます。デニムルックはありきたりに見えがちですが、シャツチュニックの丈長イメージが意外感を添えてくれます。

もちろん、ワンピースとして１枚で着ても、穏やかなムードに仕上がります。細番手の糸を使用しているから、ごわつきが少なく、肌触りのよいリネン素材は、さらりと着たくなる質感です。

花柄やポルカドット柄など、様々なモチーフが今シーズンの装いを彩っていますが、シャツワンピースと抜群の相性を発揮してくれるのは縦縞のストライプ柄。シャツらしいクールでシャープなイメージが際立ちます。

全体にストライプ柄をあしらってあれば、きれいな縦落ち感を印象づけられます。頭からかぶるプルオーバータイプのゆったりしたシャツワンピースは風通しがよく、着心地も快適そう。詰まった襟元がクラシカルなムードで視線を上に引き上げてくれます。

バックスタイルは着丈が長めになっているので、流れるようなシルエットが印象的な仕立てです。ゆるく裾広がりのフレアになっているのに加え、裾に適度なドレープがあり、優美な見え具合に。着心地は楽ちんなのに、ドラマティックなフォルムが実現しました。

春は「シャツワンピース」で、賢くおしゃれに着回し